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ネコ社長とヒト社員

天使になったネコ社長&黒玉+下界に君臨する女帝・毛玉の日々の暮らしと、ヒト社員の趣味のお話。

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フェイクスピア

感動した、では凡庸だけど。

NODA・MAP 第24回公演
『フェイクスピア』@東京芸術劇場プレイハウス

野田秀樹 作・演出
高橋一生 川平慈英 伊原剛志 前田敦子 村岡希美
白石加代子 野田秀樹 橋爪功・・・ほか出演


野田地図の良いところは、
ちょっと寒いくらいの笑い巧みな言葉遊び
キャラクタァのどこかとぼけた個性に目眩まされているうちに、
気がつくと思いも寄らない場所に辿り着いているところだ。

表面的なオモシロオカシサは全く頼りにならない。
それを導にとことこついて行くと、根底に流れる深くて重いテェマに、
足元を掬われてギョッとする。

あれれ?いつの間に?
ついさっきまでアハハと笑って観ていたのに、

ここ何処よ!?

地図はちっともアテにならず、思わぬ地平に連れてこられて、
割とヘヴィなシィンに直面することとなる。
こここそが野田地図の醍醐味であり、いちばん面白いところだ。

今回も恐山を登っているのかと思いきや、
真夏の別の山を登っていたことに徐々に気づいて行く。

社員は最初、ガイガァカウンタァかと思ったのよ。
プロメテウスの名前も出たしサ。

ほらあの嘘発見器
何かの“災厄”に繋がるもの、別の場所への入口を見つけるための道具。
それがあの嘘発見器と、
それに対応する何か―だということまでは判ったんだけど;;;

そうしたら、端から探し物は目に見えていた。
mono(高橋)がしっかりと胸に抱いていたじゃないか、を。

比喩でも何でもなく文字どおり、

見たまんまの黒い箱=ブラックボックスを探していたのだなぁ。
あの夏の日から、あの山で、森の中で、ずっと・・・。

気づいてみると簡単で、ヒントはたくさん散りばめられていたんだ!

サン・テグジュペリの飛行機はどうなった?

星の王子さまってなにゆえ?
ピンと来なかったけれど、まんまであったか!?

大切なものは目に見えない。

目に見える言葉ではなく、
目に見えない言葉=声として残っているのだということも。

その当時、どのようなフェイクが飛び交っていたのか、
社員もさすがに記憶にない。
当時は“フェイク”なんてハイカラ(!?)な云い回しはなかったので、
デマとか噂とか云っていたんだろうけれど。
連日リアルな映像が、こちらもから流れていたのは覚えている。

でもmonoの抱えていた箱が発見され、
中に入っていた言葉が詳らかにされたのは、
もっとずっと後だったんじゃないかしらん?

こちらは覚えている。
生々しい言葉の数々に、恐怖したものだ。
その先、どうなるか判っているから、絶望しか感じなかった。

ラストシィンの数分間に展開される、ノンフィクション。
圧倒的なリアリティを持って言葉が迫る。
“再現”された情景が一気に押し寄せてくるのは、
語られる言葉が真の言の葉だからにほかならない。

そう考えるとシェイクスピア(野田)よ。

彼の作中の美しい言葉たちは、台詞として我々の胸を打つ。
打つんだけれども・・・。
所詮は“お話”。
世界一の劇作家はフィクション―フェイクを構築するのが上手い、
とも云えるのではないか?

キレイな言葉を紡いだところで、全部エソラゴトだということ。

我ながら、意地悪な云い方だなぁ

でもね?
私たちにはそのエソラゴトが必要なのも確かだ。
美しいエソラゴトに、心身ともに救われることがある。
エソラゴトがあるから、現実をどうにかこうにか乗り越えられる。


このあたり、とても難しいよねぇ;;;

イタコだって同じでしょ?

死者の霊を呼び出すなんて、詐欺まがいの商売だ!

―とバッサリ切り捨てることもできるし。

一種のグリーフケアであり、カウンセリングだ。

―と捉えることもできる。

これがまたねー、云ったもん勝ち・書いたもん勝ちの、
昨今のフェイクとは一線を画すところだよねぇ?

物語もイタコも、どちらもフェイクっちゃあフェイクなんだが・・・。
あのフェイクとこのフェイクは根本が違うんだよ!

む~難しいなぁ~。

あ!?

シ者ってこと、神の使いって!?
そういう意味ではmonoシ者だよなぁ?
すると亡き人の言葉を伝える使者であるイタコも、
こちら側にいるのか向う側にいるのか、判然としなくなってくる。
みんな、あわいに立っている。

シ者か、うんうん、歌はいいね。←かき回しちゃってる

歌ではなくて(そりゃそうだ)、キャスティングが実に良かった!

御年80(!!)の橋爪功氏、そして白石加代子嬢という大大大ヴェテランに、
人気と実力を兼ね備えた高橋一生氏

この芝居オバケみたいな3人の中に、
前田敦子嬢の異物感というか異質さというか。

彼女がノイズのように効いていて、凄く良かったと思うのだがどうだ?
意外性とはちょっと違うんだよ。
あれ?何か・・・あれ??―みたいな。←伝われ!

川平慈英氏伊原剛志氏村岡希美嬢の3人。
こちらはこちらで濃ゆ~いキャラクタァを振り回し、
物語をグイグイ引っ張っている。

私、最後のシィンの村岡さんがねぇ・・・。
グッときちゃったというか、どういう気持ちだったのだろうかと考えてしまって。
自らはどうすることもできないじゃない。
言葉をかけることしかできないって・・・嗚呼!

野田氏「やりたい放題!」(高橋氏談)

それにつけても高橋一生、凄い!←語彙力

シェイクスピア劇の台詞を云うと、マクベス夫人だったりデズデモーナだったり、

一瞬にして女性に変わるから魂消る(゚д゚)
雰囲気から何からガラッと変わるもんだから、ゾッとしてしまった(良い意味で)

舞台を縦横に奔り回る身体能力の高さにも吃驚!

身体が軽い!美しい!

しかし彼よりさらに動けるのが、橋爪功氏であるよ

すげぇ!!!!

『レインマン』からこっちいつ観ても、凄い役者だと思ってはいたが。

あの御年にして、あの台詞量であの運動量!

恐るべしだぜ、橋爪功((((;゚Д゚)))))))
根っからの役者だなぁ、役者ってスゲェなぁ!

脚本の力と役者の力、何より真の言の葉の力
この三者が絶妙に絡み合って、素晴らしい物語が立ち上がった。

最後まで諦めず、神と戦い続けた男の言葉。

頭を上げろ 頑張れ 頑張れ 飛べ

箱の中に残された言葉の一群は、恐ろしくもあり、
悲しく、美しい。

絶望しかないと思っていたけれど、
あれは希望だったのかも知れない。

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Author:tacataca
【天使】になった社長&黒玉。
まだまだ現役バリバリの毛玉嬢。
ツンデレ美魔猫☆と
ボンクラ社員の振り回され―否、
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